masalabayashi's diary

好きな言葉は「名盤」です

今週聴いた音楽ズ 第二回洋楽編 Tom Waits 「Closing Time」

 

私が最近書く文章には余白が求められない。100人が読むと100人が同じイメージを抱き、理解する。そのような文章が求められ、私も目指しているところがある。でも、それじゃあまりにつまんねーだろってなことで、たまには自由にブログを書こうと思う。

 

ではでは今週聴いた洋楽を気に入った順に、偏見まみれでレビューしていきます!

 

 

Closing Time

Closing Time

 

 

「酔いどれ詩人」トム・ウェイツ。酔いどれ詩人、こんなに素敵な職業は無いでしょう!俳優に転身する以前に発売された今作は、1973年のデビュー作。ちなみにトッド・ラングレンの2ndにジャケットが似ている。

Runt. The Ballad of

 

 

あまり期待せずに借りたが、とんでもなく良かった。それだけでなく早くも個人的に特別な1枚となった。

 数年前から孤独との向き合い方を考えていた。誰かと会って孤独を紛らわすことも大切だが、自分一人でとことん孤独と向き合うことも大切なのではないだろうか。音楽を聴きながらでも、映画を観ながらでも、釣竿を出しながらでも良い。その瞬間に一人であることを受け止めて突き詰めてみる。それは孤独から逃げ回るよりもよっぽど苦しく、為になるのではないか。そんな事をうっすら考えていたものの、私はそれを後回しにしていた。一人で音楽を聴いても、映画を観ても、ブログを書いても、何かから逃避しているような感覚をどこかで抱いていた。

 

春になった。周囲や自分の状況が変わった。いい加減に孤独と向き合おうと思った、そんな矢先に本作と出会った。聴くとトム・ウェイツの声は優しく、メロディーはどこか寂しい。ああ、きっとトム・ウェイツは孤独だ。そして孤独を受け止め、うまく付き合えているのだ。そんな印象を受けた。この音楽を一人で聴いていると、自らが完全に孤独であることをトム・ウェイツは教えてくれる。それも悪くないと語り掛けてくれる。その懐の深さが本作を特別にしていると思った。孤独に涙ぐみながら。私がソロ・シンガーに惹かれる理由は、きっと歌い手と聴き手の一対一の関係が好きなのだろう。

 

名曲が多すぎて好きな曲は挙げきれないが、特に 7「Rosie」と 11「Grapefruit Moon」が好きだ。7は InterFMで耳にしたから、11は大橋トリオのカバーアルバムに入っていたからかもしれない。もちろんそれを差し引いてもとても美しい2曲だと思う。名盤。

 


Tom Waits - Rosie (Closing Time) - YouTube

 


Tom Waits - Grapefruit Moon - YouTube 

 

 

以上、トム・ウェイツのレビューでした。レビューというよりほとんど私の感想に終始しましたが、全く悔いはありません!泣 

 

それでは今日はこの辺で、さようなら。